pale blue dot

肉視窓からの景色には見なれていた。

狭い耐圧ガラスの内側が彼のこれまでだったしこれからもそうだろう。ただ一度だけ頭上に広がる星空を見上げたことがある。地球へ船が立ち寄った際の自由時間を全てかけて空を見ていた。空は青くやがて艶を失い、そして群青色の夜が来る。大気を透かして見る星々はまたたいて見える。昼間、太陽が昇っていた同じ場所に見かけ同じ大きさの月が昇る。そして肉視窓からの切り取られた眺めでは思いもしなかった事を思う。…吸い込まれそうだ、と。

宇宙生まれの彼は重力環境ではいつも体調が悪い。血液の組成も骨のカルシウム量も原始人類とやや異なる。いずれ彼のような「宇宙人」が大半になるのだろうが今はまだ少数派だった。そしていつものように彼は看護課へと向かった。

リヴァイアス、ほぼ完璧な重力制御を見せる船に彼はいる。リ−ベデルタの事故より数日やや落ち着きを取り戻した船内は助かった安堵感と先の見えない不安とで倦怠感が広がりつつあった。数世紀も昔、大航海時代と呼ばれたころの船乗りも同じ気分を味わったのだろうか、などと思う。そう地球を何万Kmと離れながら人間の恣意は地球を離れることができない。宇宙「船」でありゲドゥルトの「海」だった。重力制御は船の外部にまで及んでいるのだろうか、この船の肉視窓の数は多くまた大きい。外を見ようとして一瞬頭を振ると彼は足早に立ち去った。

看護課には大勢の人がいた。緊張からの不眠を訴える者も多いし疲労からの風邪も流行っている。看護課の人間といっても実習生だがさすがに他所の課とは度胸がちがうのか、なかなかの仕事振りだ。いつもの薬をもらうと看護課のあるブロックから数ブロックはなれた展望室へ。展望室から救助船が見えるわけでも無いだろうが…

「いつになったら帰れるのかな?」

耳にそんな言葉が届く。宇宙生まれの彼に無い感情だった。「ここ」はいつでも彼の場所だったから。それでも彼は何かを待っている。ついた溜息は船の航行音にかき消されたし、消えてしまうくらいの溜息といっしょにつぶやいた言葉も覚えていないが。



オチ無し、ギャグ無し、名前無し。自分で掲示板の質を下げてますな。^^;
え−やる気のかけらも感じられない文章ですね。
はやく真人間になりた−い!



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高原ユウ > この作品、私はとっても好きです。私は長い作品しか書けない人間ですから、短くまとまっている作品には憧れます。 (2000/06/17(Sat) 01:47:45)
ま〜き〜(あおい擁護衆 ふりー) > 僕なんて長いうえにくだらないし短いとつまらないし・・と最悪なので、こういう作品はすごく上手だと思います。 (2000/06/17(Sat) 02:02:31)
鳥乃 > 「宇宙人」か〜…いい文章だと思いますよ…マトモだし…。(←おい) (2000/06/17(Sat) 02:02:53)
ひじり(ミャコの玩具) > まともな文章……僕は書けないから羨ましいです! (2000/06/17(Sat) 02:20:21)
まさご > 質下げてなんかいませんよ、新鮮です(^^) (2000/06/17(Sat) 02:28:12)
すぴんねっと  > 素晴らしいです・・・あの「帰る場所」で述べてらっしゃったことですね。続きが読みた〜い!(^^;) (2000/06/17(Sat) 16:25:49)
ほろほろ > レスどうも。そういえばこちらにSS書くのははじめてだった。 高原さん>目が弱いんでこれでも長いほうなんですよ。外出時にはいつもサングラスを装備してたりするんで、液晶モニタ−が欲しいです。(関係無いけど^^;) ま〜き〜さん>いや、リヴァ大戦も毎回笑わさせてもらってますよ。 鳥乃さん>エ−リアンじゃありません。宇宙「人」です。 ひじりさん>どもども、お褒めに預かり光栄の至り。^^; まさごさん>新鮮ととってもらえて良かった。自分でみるとういてるように見えたもので。^^; スピンネットさん>そ−です。続き…名無しのままで続いちゃカワイソウでしょうか? (2000/06/18(Sun) 00:28:00)

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