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pale blue dot7 小さなさ、カメラを作って船外作業のときにこっそり取りつけたんだ。リヴァイアスに逃げてきてもう大分たつだろ?ホントに救助が来てないのか確かめようと思ってさ。有り合わせの材料で作ったちゃちいカメラで耐熱処理もしてないからすぐに焼ききれちゃうんだけどさ、地球のほうをぐるっと一眺めしてみよう、みたいな、ね。 部屋に帰ってモニタ−してみたら、ゲドゥルトの星間ガスのおかげでなにも映ってないでやんの。馬鹿みたいだよね。うんざりするくらい処理のとろいIDカ−ドのCPUに処理値を打ちこんで画像を再構成してさ、リヴァイアスから地球方面の全天を確認したさ。こんなことならもっと真面目に電波天文学をやってりゃよかったよ。まさに後悔先に立たずって奴だ。 視覚画像じゃ、うすらぼんやりした星がバラバラ散らばってるだけで四方八方どこにも救助船の艦影なんて見えないんだ。ガスが太陽光を反射して虹を作ってるのが泣けてくるね、いやまったく。バラバラの中でさ、金星の硫黄色が見えたり、火星が赤く映ってたり、しててさ思わず地球を探しちまったよ。行ったことはないが母なる地球、人類発祥の地、って奴をさ。 そしたら画面の左隅にちびっこく暗い青い点々が映っててさ、なんだこりゃ、ってなもんだよ。薄い空色の半分がゲドゥルトに飲みこまれたこの点が地球かい。同じ太陽系から見たってこんなに小さくしか映らない点々に俺達は振りまわされてるってわけだ。いや、まったく泣けてくるね、馬鹿馬鹿しくって。 歴史、宗教、文明、乞食、略奪、愛情、破壊、臆病、発明、冒険…仮にも数千年の歴史を誇るものがただちょっと離れただけで青い点々に落ちぶれちゃってさ、それでも何だかしらんけどこの船目掛けて追っかけてくるんだろ。くだらねぇな。 もっとはっきり見てみるかとカメラを動かした途端、奴め、太陽に引っ張られやがってあっというまに熱で燃え尽きちまった。だから結局、俺にとっての地球は暗い青い点のままさ。「pale blue dot」ってわけ。夢も希望も無いもんだ。 …おい、今日の混合酸素はちょっと薄いんじゃないか?ついに酸素までポイントかよ。 -------------------------------------------------------------------------------- 鳥乃 > 「淡い青の点」て地球のことだったのか・・・ (2000/09/01(Fri) 12:14:47) coil > ラストの一言が、何かいいアクセントですねえ。 (2000/09/02(Sat) 00:08:51) すぴんねっと > 淡々と突き放したような感じが凄くいいです。う〜ん、かっこいい・・・。 (2000/09/02(Sat) 02:25:06) ほろほろ > トリノさん>よ−やく説明できました^^; coilさん>実際、酸素までポイントってこともないでしょうけど。 すぴんねっとさん>全然、感情移入してませんし。(笑 (2000/09/02(Sat) 23:52:26) |