ぼうふうしょうじょときみょうなせいぶつ

初めに……。このSSは今まで私が書いたどのSSとも連動しておりません。また、今まで他の方が書かれたどのSSとも無関係です。言わばフィクションの中のフィクションの中のフィクションとご理解ください(もう何が何やら)。ちなみにこのSSはバルスさんの怪作「リィド母さん」を読んで思いつきました(笑)。

「まぁーったく、あのどーしよーもない馬鹿親父!」
コーヒーを一気に飲み干すと、レティシャ・エステル・オーウェン・スピンネットはどん!とカップをテーブルに叩きつけた。いつもの事なので、このリヴァイアス内喫茶店ムーンウィンドの店主、コイル・タージェントもやれやれという顔である。
「まあまあ、レティスちゃん、落ち着いて」
彼女の対面に座るリィド・インフィニティはそう言うと、優雅な仕草でコーヒーを飲んだ。この性別不明の奇人の容姿は、二十年過ぎても全く変化がない。西暦2220年代から姿形に全く変化がないのはスフィクスのネーヤとインフィニティだけだ。一部では超合金で出来ているとも噂されるインフィニティはちょっと眼鏡のずれを直して、レティスに訊ねた。
「で、何があったんです?……ま、大体の予想はつきますけど」
「聞いてくださいよ、インフィニティさん!あの馬鹿親父、せっかく私が気を利かせて、母さんと一緒に食事でも、って言ったのに、『今日はあおいちゃんのフォトメモリーを整理する日だ!』とかほざいて!」
「うーん、何だか年々磨きがかかってきましたねぇ。ここまで来ると一種感動的ですけど……」
「インフィニティさん!」
「はいはい」
インフィニティは悪戯っぽく笑った。どーゆーわけかインフィニティとレティシャは仲がいい。インフィニティがレティシャを可愛がっているのは勿論だがレティシャの方もインフィニティを頼りにしているようだ。ちなみに父親のスピンネットは「あいつは悪魔だ、今すぐ付き合うのをやめろぉぉぉ!」と叫んだのだが、最愛の娘の「変態よりましよ!」という言葉に一蹴されてしまった。
「うーん、まあ昔から何とかにつける薬はないとも言いますし」
「馬鹿って事ですか?」
「……はっきり言いますね、貴方も」
もう一度コーヒーを飲んで、インフィニティは少しひきつった笑みを見せた。ふと思い出したように左手の小指を撫でる。それには金色の指輪が填まっていた。
「インフィニティさん!もーっ、結婚してからちょっと変ですよ?あの情け容赦ない悪魔のような部分を早く取り戻して、あの変態に鉄槌を!」
「……私の事を何だと思ってるんです?」
そう、インフィニティは二ヶ月ほど前に結婚していた。足掛け二十年以上も付き合っていた相手とようやくだ。ちなみにインフィニティが入籍したその日はスピンネットが結婚したのを超える大騒ぎとなり、この世の終わりが来たとパニックになる者が続出し、それを好機ととある人物が布教活動に励んだりもしていた。
ちなみにインフィニティは未だに性別不祥のままである。結婚した男も(そう、男性である)「自分だけが判っていればいい」と頑として答えようとしない。それと夫婦別姓である。
「それに、インフィニティさんも自分の身になってみてくださいよ。もし旦那さんが浮気したら、どうするんです?」
「うふふっ、うちのハズが浮気したら、ですか?」
インフィニティはコーヒーを一口飲むと、にこやかに微笑んだ。
「刺します」
「さ、刺すんですか……」
さすがにレティシャもちょっと引いた。
「いっその事、うちの養女にでもなります?ハズも喜ぶと思うんですけど」
「え?」
レティシャはちょっと考えた。そうするとインフィニティの旦那の姓か、インフィニティの姓を名乗る事になる。そうすれば最早「お前の父ちゃん、スピンネット〜ッ!」などと屈辱的な悪口を言われなくてもすむ!一瞬心が動いたレティシャだったが、やはり母親の事を考えるとそうも出来ず、渋々断った。
「残念ですけど……」
「そうですか……。まあ、いいです。そうだ、じゃ、これあげます」
と、インフィニティは薬を一服差し出した。粉薬だ。
「これをスピンネット君にコーヒーにでも混ぜて飲ませてください。そうすればしばらくの間は『スマナイ、俺ガ馬鹿ダッタヨ』とカタカナで喋るようになると思うんで。ちょっと目に光がなくなるかもしれませんけど♪」
「ノープロブレム!素晴らしい!さっすがインフィニティさん!ありがとうございます!ふっふっふっ、待ってなさい、馬鹿親父!母さんに代わって私が天誅を加えてあげるわ!」
席を立ったレティシャは弾丸のような勢いで外に飛び出して行った。それをインフィニティは眼鏡の奥の目を細めて見つめている。
「元気ですねぇ♪」
(……最悪のコンビだ)
コイルはカウンターでグラスを磨きながら、そう思った。勿論声には出さなかったが。インフィニティはカードを取り出して、通信を始めた。
「あっ、ダーリン?良かった、ちゃんとつながったんですねぇ。え?当たり前だ?恥ずかしいからダーリンはやめろ?もう、いいじゃないですか、そんな事♪」
重症の新婚ボケである。何はともあれ、リヴァイアスは今日も平和だった。
ただし、約一名を除いて……。

まずインフィニティと結婚したのが誰かは突っ込み禁止!(笑)私も考えてませんから(爆)。いや、個人的にインフィニティが結婚したら、こーゆー風にべったべたに甘えまくるような気がしたんで……(笑)。その代わり、浮気をしたら最期です(爆)。しかし、暴走しまくるレティスちゃんにインフィニティが知恵と手段を授けてるわけだから、ホント最悪かも……(笑)。最近複数のSSを同時に進行するという暴挙を続けてるもので、疲れました。これはその息抜きという事で見逃してください(爆)。それでは逃亡!(脱兎)


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ディラック(神麻組幹部) > え・・・!? (2000/11/05(Sun) 17:08:39)
長安 > 他にもトリノさんと千里さんと長安君が年を取っていませんよ。もっとも長安君はこの時代にはもういないけどね(笑) (2000/11/05(Sun) 19:25:59)
鳥乃 > うわ〜、楽しそ〜。でも寒そ〜…このインフィニティ(爆!) トリノは老化はしなくても姿形に変化はあるかも知れない(髪とか)…(笑)  (2000/11/05(Sun) 20:19:28)
ま〜き〜 > 愛があれば性別は関係ないのか、確かに(爆) (2000/11/05(Sun) 20:20:08)
たのじ > いいコンビだ……(笑) ところで、足かけ二十年以上というと、一次航海の頃からの付き合いになるのかな……? (2000/11/05(Sun) 21:08:47)
coil > 何時の間にかコイルがムーンウィンドの店主になってる…… (2000/11/05(Sun) 22:16:32)
ぐちゃ > レティシャがいるってことは、二次航海の時から付き合い始めても二十年以上経つけど、ディラック君以外に相手が思いつかないなあ(爆) そういえば以前インフィニティがフォール君の性格改造するSSを書いたっけ。 (2000/11/05(Sun) 23:05:47)
ほろほろ > トリノさんはカツラになってたりね。(笑)…またしても恥かし描写のあるSSを… (2000/11/06(Mon) 01:18:46)
神麻 薫(チーム着ぐるみ・19&神麻組組長) > 相手はすでに確定済☆薫ちゃんはリヴァイアスを離れて頑張ってる〜 (2000/11/06(Mon) 01:27:19)
ゆうきゃん > かかずをらぶぅの嵐が駆け抜ける! (2000/11/06(Mon) 02:21:51)
すぴんねっと > つ、ついにむげにん師匠までもがスピン娘を・・・(^^;) なんつーか、面白さと同時に言い知れぬ恐怖に襲われました。いえ、インフィニティの結婚はともかく、スピン娘がインフィニティと仲が良い上にちょっと引かせてまでいるという恐るべき事実に(笑) ああ、連動させたい・・・(爆) (2000/11/06(Mon) 02:39:02)
鳥乃 > カツラちゃうわい…!伸びるとか、色が薄くなるとかだよ〜!<トリノの髪 (2000/11/07(Tue) 01:28:07)
むげにん > 遅れましたが、レス返しです。 ディラックさん>それはどういう「え…!?」なんですか?(笑) 長安さん>他の方は常識的な範囲でしょうけど、インフィニティは最早妖怪の域です(笑) 鳥乃さん>毎日がスリリングな生活ですな(笑) ま〜き〜さん>いや、性別はどうなんでしょう?(爆) たのじさん>一応第二次航海から数えてです。薫ちゃんがいない今、インフィニティの新しい相棒になっているようで(笑) coilさん>何となくそんな気がしたもんで。どうもすいません(謝)。 ぐちゃさん>なにゆえにディラック君と決め付けますか?(爆笑) ほろほろさん>いや、今回は半分ギャグのつもりだったんですけどね(笑)。 神麻薫さん>だから決め付けないでくださいってば!(笑) ゆうきゃんさん>らぶぅなのか!?(爆) すぴんねっとさん>連動させるのはご自由ですが、それによって貴方の作品にいかなる影響が生じても当方は一切責任を取りません(爆) (2000/11/08(Wed) 18:19:23)
バルス > 怖いよ、怖いよ〜、たすけてともの君…たすけ…て…(涙) がくっ(死) (2000/11/09(Thu) 14:42:20)

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